2009年01月09日

不正競争防止法改正の議論、営業秘密と刑事手続

 経済産業省では、「営業秘密に係る刑事的措置の見直しの方向性について(案)」について意見募集を開始しました。不正競争防止法の営業秘密侵害行為の行為態様に新たに不正に領得するような行為が新たに追加される方向で検討されるとともに、刑事訴訟手続きでの公開停止等の手続きの新設などが検討されている。後者に関しては、公開停止等が認められるかどうかの具体的要件に関し、容易に判断できるような手当がなされることが望まれる。
 もっとも、刑事訴訟手続きとの関係では、法務省サイドから憲法上の裁判の公開の原則から根強い反対意見もあるため、どのような方向で法改正が行われるのか議論の動向を注視したい。営業秘密は企業的な利益に過ぎず裁判の公開停止にはなじまないとの意見もあると思いますが、営業秘密の漏えいへの抑止力を強化し、企業自体の利益のみではなく、そこで働く人々の雇用を確保すること間接的に実現できる様に思いわれる。
 特に、中小企業などでは、特許権利化されない技術情報等が重要な経営資源であることが多いため営業秘密の漏えいは致命的な結果をもたらすこともある。憲法上の要請を無視することはできないが、公開停止の制度の導入は必要であると思います。

 

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posted by NAY at 02:42| 知的財産

2008年07月24日

知財高裁ブログ記事無断転載について判断

 ネット公開した裁判傍聴記を無断でブログに転載されたとして筆者がヤフーに削除を求めた訴訟で、知財高裁は第一審である東京地裁の判決を支持し、「ありふれた表記」などとして著作権を認めず控訴を棄却した。この判決に関しての記事はITmediaの記事を参照してください。また、知財高裁の判決文もリンクを張っておきます。  
 よく他人のサイトのテキストデータをそのまま吐き出してポータルサイトとしているウェブサイトも最近は見受けられますが、このようなサイトが著作権侵害とならないかについて、ウェブサイト上のテキストの著作物性は同様な形で問題となりうると思います。もっとも、著作物性の問題はさておいても他人のウェブサイトをそのまま転載するのはやはり避けてほしいところですね。他人のコンテンツに完全にフリーライドして利益を得るなどあまり度が過ぎれば著作権侵害ではなくても不法行為の問題は理論的には問題になる場合は理論的に存在しますので・・・

 
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posted by NAY at 20:37| 知的財産

2008年06月23日

ダビング10開始日決定

 19日に開催された総務省 情報通信審議会 情報通信政策部会の「デジタル・コンテンツの流通の促進等に関する検討委員会」において、運用開始について関係者が合意したことは、新聞やTVでも報道されておりますが、社団法人デジタル放送推進協会(Dpa)は23日、その合意を受けて地上デジタル放送の新録画ルールである「ダビング10」の開始日時を7月4日の午前4時に決定しました。
 かなり、合意に時間がかかり、権利者とメーカーのみでユーザーである一般消費者が不在の議論などと批判もありましたが、やっと動き出しましたね。コンテンツをめぐる権利関係の環境は、めまぐるしく変化しており、ダビング10もその変化の1つです。

 
 

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posted by NAY at 15:40| 知的財産

2008年03月31日

大崎ビジネス図書館 営業秘密の講演会開催

 平成20年4月16日に、技術系中小企業向けに東京都品川区大崎のビジネス図書館で営業秘密に関するミニセミナーが開催され、当職が講演を担当いたします。営業秘密の漏洩事例の紹介や、中小企業が自分自身でできる対策等について、可能な限りご紹介する予定です。ぜひご参加下さい。詳細は、ビジネス図書館のウェブサイトをご確認下さい。
 
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posted by NAY at 17:35| 知的財産

2008年03月06日

狙われるジャパンブランド

 ジャパンブランドは、世界では信頼性が高いです。ところが、いい物を作って、「これはよい製品ですね」と思ってもらう人に買ってもらう。そんなシンプルはお話だけではこれから日本のブランドを守れそうにありません。これまでも外国では、一流企業の登録商標が勝手に出願され、日本の偽ブランドとして合法に商品を高値で販売してしまうという手口がありました。
 今度は、「鹿児島」という名称が勝手に中国で商標出願されるという事態が報道されました。商標というと企業活動だけと見られがちですが、日本の国内地域ブランドを守るためにも外国で勝手に地域の名産品のブランドが登録されてしまう事態が起こっているのです。「さぬきうどん」の、「さぬき」でも同様のことがありました。これでは、偽者が売られ、日本製品の信用というブランド価値の棄損が進んでしまいます。

 これからは、日本を守るためには国内の市場のみを視野に入れたのではいけません。クロスボーダーな対応が求められます。
 我々は「本当によいものを作っている日本」というブランドをグローバルマーケットの中で守るという意識をもっと持たなければいけないのかもしれません。そのために知的財産をはじめ法律がもっと身近になり活用されるようにならなければいけません。
  
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posted by NAY at 22:50| 知的財産

2008年03月05日

DCAJ 著作権リフォームセミナー開催

 財団法人デジタルコンテンツ協会主催で、デジタル世代の著作権法のあり方について、業界の最先端を行く学者及び実務家の講演が行われました。中山信弘教授の基調講演において、著作権法はデジタル技術やインターネットへの対応に決め手を欠いている状態であることを指摘され、問題提起をされていました。このような議論の方向性はおそらくみなさん共通の認識であると思います。
 私は、経済産業省の電子商取引の準則の策定に関与していますが、その策定過程において非常に頭を悩ませています。私が始めて準則策定に関与した当時と比べても、WEB2.0の時代の到来などで、状況は変わってきています。ネット上では日々新たなビジネスモデルが生まれ、権利者、ユーザーというステークホルダーのバランスを考えなければなりませんし、ネット上の問題は、もはや国内法のみならずクロスボーダーの問題として議論しなければならない状況になってきています。既に法制度は維持したまま、法解釈で対処することには限界に来ているのかもしれません。また、法制度だけではなく、自由利用の試みであるクリエイティブコモンズ、OSS等の問題についても今後の動向を注視しなければなりません。
 

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posted by NAY at 21:34| 知的財産

2008年03月04日

特許庁、地方自治体の地方公共団体の施策調査結果公表

 特許庁は、知的財産分野の地方公共団体の支援策に関して調査し、公表しています。私は主に首都圏の中小企業及びベンチャー企業の支援活動を行っておりますが、本報告書で地元の支援状況、支援団体等を確認のうえ、是非全国の中小企業及びベンチャー企業におかれても知的財産分野の支援策を活用していただきたいと思います。首都圏でも、地元の経営者の皆さんへの広報が不十分であまり活用されていない支援策もあるので、是非、地元の自治体の支援団体にお問い合わせ下さい。日本の経済、雇用を支えている中小企業の活性化を願ってやみません。
 
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posted by NAY at 18:55| 知的財産

2008年02月01日

経産省、地方自治体の中小企業支援と知財分野で連携

経済産業省(特許庁)は、地域・中小企業の知財活動支援の一層の強化を図るため、地方公共団体等との連携を強化します。具体的には、20年度から、都道府県等の中小企業支援センターを活用した中小企業の外国出願支援制度を創設するほか、意欲的な取組を進める地方公共団体と国との連携による成功モデルづくりを行います。第一弾として「愛知県」及び「横浜市」との連携事業を開始することを公表しました。 私の地元横浜市では、中小企業、ベンチャー支援として、IPMAXという支援団体が設立され運営が開始されていますが、モデル事業として今回紹介されています。私もこのような地方と国の政策をより結びつけるような活動により、地元企業の活性化に全力を尽くしたいと思います。
 
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posted by NAY at 01:52| 知的財産

2008年01月13日

特許庁、審査結果を世界に発信する施策を公表

 すでに特許ハイウェイの特許庁は、特許審査の国際ワークシェアリングの推進と、海外での適切な特許権の取得支援のため、日本から海外への出願を対象に早期に審査着手し、いち早く日本国特許庁の審査結果を世界に発信する施策(JP−FIRST)を、平成20年4月から実施することを公表しました。国際出願が増加し、主要国の特許庁では重複出願の審査の作業が重複し非効率な状況を打開することが出来ます。もっとも、今後他国の審査状況を利用することの問題が多数出てくると思われますが、実務の現場において、日本の技術のために有効な利用が行われるよう期待されます。
 
 
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posted by NAY at 22:25| 知的財産

2008年01月09日

経済産業省 日米特許審査ハイウェイ本格実施を公表

 新年が明けてから、相変わらずばたばたしてしまいブログの更新を怠っていました。申し訳ありません。いまさらですが新年の第1号です。
 日米間での特許審査ハイウェイの制度が試験実施されていたことは、以前ブログで紹介いたしました。このたび日本の特許庁と米国の特許商標庁は、試行期間の実施の結果、米国及び日本企業の審査待ちの期間が大幅に短縮されたことから本年1月4日から、ハイウェイ制度の本格実施を行うことを共同文書で公表しました。未だ施行期間においては大企業の利用がほとんどのようですが、技術ベンチャー企業等にもこの制度の恩恵を是非享受していただきたいものです。

 
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posted by NAY at 23:30| 知的財産

2007年12月20日

著作権、文化庁がダウンロード違法化やむなし?

文化庁は、「違法録音録画物や違法サイトからの私的録音録画」からのダウンロードを違法化することはやむなしという見解を示しました。確かに、違法サイト、違法録音録画のダウンロード行為は推奨される行為ではありません。しかしながら問題は、ユーザー側不必要に違法行為を行っていると評価されないかが問題であると考えます。
 文化庁の意見には反対意見が多く寄せられているにもかかわらず、文化庁の担当者は、「仮に法改正が行なわれた場合には、政府や権利者が法改正内容の周知徹底を図ったり、権利者が適法配信サイトであることを示すマークを普及させるなど、「政府や権利者側にも汗をかいてもらい」、利用者が著しく不安定な立場に置かれることがないようにする」としていますが、適法配信サイトであることを示すマークなど簡単に同じようなものを掲載できてしまうのではないでしょうか?また、消費者がその表示が正しいなどと判断できるのでしょうか?。権利者保護とユーザーの利益のバランスをもっと議論し、違法化するにしても、ユーザーが著作権法上違法な行為をしていないと簡単に判断でき、さらに、本当の違法サイトが正当なサイトを装うことを取り締まれる仕組みを議論しなければいけないようにも思います。
このダウンロード違法化の問題については、私自身深く考えてみたいと思います。
 
 
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posted by NAY at 23:40| 知的財産

2007年12月09日

特許庁主催 平成19年度知的財産権制度説明会(実務者向け)に参加しました。

 特許庁主催の平成19年度知的財産権制度の説明会に参加しました。中小企業をはじめとする知的財産の実務に携わる様々な皆さんの多くが参加していました。先使用権、職務発明制度、特許、意匠、商標の審査基準の改定など、最新の動向についての情報を得ることができたとともに、このような研修に多くの企業側の知的財産権の担当者が参加されていることから、知的財産権を取り扱う専門家としてのより研鑽が必要であることを改めて認識し刺激を受けた大変有意義な研修でした。
 このような最新の情報を元にベンチャー企業や中小企業の皆さんへ支援業務に生かして行きたいと思っております。

 
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posted by NAY at 23:06| 知的財産

2007年10月27日

生産拠点を外国への落とし穴

 技術やノウハウ等を用いて、アジア諸国の低廉な労働力を生かして、コストダウンを図りたいと考えている中小企業やベンチャー企業は多いと思います。しかしながら、十分な対策はできていますでしょうか。
 きちんとしたライセンス契約等を締結したり、生産先の国での知的財産の権利化はすんでいますでしょうか。このように事前の準備が不十分だと、技術やノウハウを根こそぎ持って行かれたり、そうでなくても、生産されても材料の品質を定めていなかったり、検収を外国側の会社に任せてしまったりして、粗悪品を生産され、多大な損害を被るなど。
 従来、技術系の会社の多くの経営者は、取引をする際に性善説にたって相手を信用して取引をする傾向があるように思われますが、これでは、会社を守ることはできません。

 法律と聞くと紛争のイメージが日本ではあるようですが、ビジネスにおいては、法律は予防・戦略のために活用すべきであるということを少しでもご理解いただけると幸いです。事前の準備が大事なのです。生産拠点を外国に移す前に、十分な対策ができているか専門家に相談して下さい。
 もちろん、弁護士に行く前に、どのようなものなのかイメージを持つために話を聞いてみたいということであれば、お近くのジェトロでは様々な国の法制度について概要情報を提供していますので是非活用してください。
  


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posted by NAY at 03:40| 知的財産

2007年10月17日

営業秘密の保護の必要性

 リニューアル前のブログでも再三にわたり、書き続けてきましたが、ノウハウの保護、営業秘密についてもう一度書いておきたいと思います。不正競争防止法上の「営業秘密」として保護されるには
 
@ 秘密として管理されていること(秘密管理性)
A 事業活動に有用な技術上または営業上の情報であること(有用性)
B 公然と知られていないこと(非公知性)
 
の3要件を充足している必要があり、さらに、万が一情報の漏洩があった場合に、裁判で差止めや損害賠償をすることを前提として、@ABを立証できるかが大きな問題となりますし、特に気をつけていただきたいのは、経営者が主観的に営業秘密と考えていても特に@の要件との関係で不正競争防止法上の保護を受けることが出来ないことに注意が必要です
 今回は@の要件についてのお話なので、その他の要件の詳細は今回は割愛しますが、判例上、@の秘密管理性が認められるには、(1)情報の秘密保持のために必要な管理をしていること(アクセス制限)、(2)それが客観的に認められること(客観的認識可能性)が求められるのです。しかも、これはただ秘密保持契約を結んでおけばよいというものではないのです。その内容や企業の体制等まで問われる場合があります。企業秘密を保護するための最低限の体制作りをしたい企業の方はぜひご相談下さい。
 

 
 
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posted by NAY at 01:48| 知的財産

2007年10月15日

知的財産 地域団体商標制度

 平成18年4月1日から地域団体商標制度が始まり、その後の出願状況について特許庁が資料を公表しています。
 しかしながら、どの団体を権利帰属主体とするかでまとまりがつかず出願できない事例もあるやに聞いています。 地域ブランドを作り上げていくには地元全体の協力が必要ですがなかなかうまくいかない事例もあるようです。
 しかし、本制度を生かして、地域ブランドに戦略をもち、地方の活性化につながることが望まれます。権利帰属主体をめぐる合意がまとまらない場合に各地の地方の弁護士会や商工会議所などが、この取りまとめの担い手になるような動きが望まれます。地方再生は、地元の行政や国の政策だけではなく、地元弁護士会や地元の各種団体の協力の上に成り立つものと個人的には考えるのですが、必ずしもこの連携が有機的に機能していない場合が見受けられると感じているのは私だけでしょうか?
 
 
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posted by NAY at 20:29| 知的財産