2011年09月08日

契約書の雛型を弁護士からもらう場合の注意点

格安のフィーをうたい文句に契約書のひな型を配布する弁護士も最近はいらっしゃるようですが、特に中堅企業、中小企業においては、弁護士が契約書のひな型を提示するときに、どれだけリスクを説明するだろうか。その契約書に想定されるリスクをどれだけ説明してくれるかは依頼者はその弁護士に質問をすべきである。

例えば、動産売買を目的とした、取引基本契約書でも、買主側か売主側かで契約書のドラフティングが全く異なってくることは言うまでもない。また、当事者となる会社の資本額や業種などで適用される法令にも差が出てくるし、取引の状況・性質や国内か海外かでも配慮すべき点は全く異なってくる。仮に、コストが掛けられずひな型を用いる場合でも、そのリスクを経営者が認識して使うのとそうではないのとでは雲泥の違いである。

また、秘密保持契約においても、双方向で情報を開示する場合であっても、情報を開示する量及び質はどうか。営業情報のみの場合か?技術情報まで含まれるか?また、当事者の秘密情報の管理能力はどうか。さらに技術的にその情報管理できるかなどで、ドラフトする条項も異なってくる。

だからこそ、依頼者である企業の皆さんは、自分がどのような会社なのか、どのような相手とどのような取引をするのか。それを伝え、その上で、弁護士に契約書の条項がどのように影響するかの説明を受けるようにしてもらいたい。

我々弁護士の業務は安いフィーの案件でも高いフィーの案件でも基本的には、クライアントに問題が起こらないように最善を尽くすのが当然である。それに対して問題にならないからと片付けてしまうのは私にはできない。契約書でアドバイスする際の実務は、いかに依頼者の状況、依頼者が希望する取引の概要を正確に把握し、それに応じた契約条項を提供するかが極めて重要であり当たり前であるといえる。
だからこそ、私は、既存のひな型で片付けるようなことは絶対にしない。

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posted by NAY at 17:10| 企業法務全般