2011年08月16日

google+アカウントの突然の削除

google+のアカウントが突然削除されるという事態が話題になっているようです。そこで、google アカウントの利用規約(注1)を見てみると以下のような記載があり、これが根拠ということでしょうか。

4.3 かかる継続的なサービスの革新の一環として、ユーザーは、Google が、事前の通知なく、その単独の裁量により(永久にまたは一時的に)本サービス(または本サービス内の何らかの機能)の提供を中止する場合があることを了承し、これに同意するものとします。ユーザーは、いつでも、本サービスの利用を中止することができます。本サービスの利用を中止する場合、特に Google に連絡する必要はありません。

4.4 ユーザーは、Google がユーザーに対してアカウントへのアクセスを無効にした場合、本サービス、ご自身のアカウントの詳細、またはご自身のアカウントに含まれる如何なるファイルもしくはその他のコンテンツへのアクセスができないことがあることを了承し、これに同意するものとします。

注1:一応規約上は、以下の通り、英文版が適用されるとしているので注意。

3.1 Google が本規約の翻訳を提供している場合、かかる翻訳はユーザーの便宜を図ることのみを目的としたものであり、ユーザーと Google の関係に関しては、本規約の英語版が適用されることに同意するものとします。
3.2 本規約の英語版と翻訳版で相違や矛盾が発生する場合、英語版が優先するものとします。


まず、上記の利用規約の条項について、消費者契約法8条、10条が関連する。この点、消費者契約法の議論上は、googleサービスは無償契約(注2)なので、無効にならないのではないかという方向での見解もあることでしょう。
しかし、googleが展開するサービスには、ユーザーの動向について、情報を獲得する利益や、ユーザーがアカウントを登録し、ざまざまな利用を行うことで、ユーザー数を増やすことで新たな広告ビジネスのインフラを構築できるというメリットがある。一方で、特にgmailやカレンダーのヘビーユーザーも多く一方的に、削除されアクセスできないという不利益を被るため、ユーザー側の登録、利用によって、インフラ提供者側が一定の利益を得ている関係にあるといえ、無償契約とは必ずしも利益状況は同じではないように思える。
まだまだ、利用規約の有効性の議論は十分ではないので、このブログでは不用意に結論を書きませんが、少なくとも契約の無償性のみを根拠に不当条項には該当せず問題ないと直ちに一刀両断的な結論を出すことは断言できないものと思われる。

注2、有償版もあるが、google appsアカウント有償版については、google+は現時点で対応していないようである。

アカウント停止の問題は、googleに限らず、他のサービスでも生じうることで、単にインフラを利用できないと言うだけではなくアカウントと連動している有償のポイントが利用できなくなりユーザーが経済的損失を被る可能性もある問題がある。一方で、システム提供者側は、不正アクセスを防止するためなど一定の必要性からアカウントを止めなければならない事態も発生する。今後は、理屈だけで議論するのではなくこの対立する利益のバランスをどのように図っていくかの議論を尽くしていかねばなるまい。

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posted by NAY at 15:31| 電子商取引/IT/コンテンツ