2010年06月06日

民法改正法雑感

 民法の改正審議会が引き続き継続されている。先日、事業再生研究機構のシンポジウムでは事業再生と民法の改正についての講演と議論が行われたが、事業再生の観点からの意見をうかがっていて、おそらくどの方向での見解を構築するかはファイナンス法の分野の観点からの意見との調整が非常に難しいのではないかとの印象を受けました。

 現在の民法の改正は条文をより分かりやすくとの発想も原点にはあるようですが、そもそも力点をどこに置くかといった時に民法がカバーすべき分野は、調整を簡単に行うことが著しく困難であるほど多岐にわたる。分かりやすくするといっても、既に判例理論や実務上の観点を取り入れる法改正は取り入れる部分はそのようになるかもしれないが、さらに、立法論としてその先をどのように改正するかという部分については、各業界ごとの利害をどう調整していくかは非常に悩ましい問題だと感じた次第である。
 個別の論点としては、詐害行為取消権と倒産法の否認権とのバランス、また、これと倒産隔離の問題との関係、相殺の制限の問題、危機時期の概念を民法に持ち込むか。議論すべきところは枚挙にいとまがない。     

 
 また、条文を大幅に改正した場合、これまで民法においては、文献や判例の蓄積による実務対応の安定性が失われないか。民法改正の議論は本当に我々の業界や法律実務にも激震を与える以上注目度は高い。

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posted by NAY at 01:01| 企業法務全般