2009年01月19日

投資資金が特許に流れる。

 米国発の金融不安のあらしが吹き荒れており、M&Aや不動産等への投資に逆風が吹いているが、やはり各国の機関投資家は資金の運用先を全く求めていないわけではない。有望な特許を買い集め、保有・活用するファンドが存在する。このようなファンドは特許の事業化までの資金を中小企業やベンチャー企業に融通したり、必要な特許をアレンジするなどのビジネスを展開している。もちろん、資金調達の1つの選択肢としてその存在意義はあると思う。
 しかしながら、このような組織が日本のものづくりの中枢的技術を根こそぎ奪うことにならないか若干心配はある。投資家が背景にある以上、有望な特許に関し、この様な組織が積極的に特許侵害訴訟を起こしたり、有望分野の特許を買いあさってしまうなど、パテントトロール化してかえって技術革新が起こらないような環境になることだけは避けてほしい。むしろ、日本国内的に対抗馬あるのか。もちろん、外資系ファンドだから、規制先ありきの議論ばかりしたくないが、経済産業省が対抗馬として検討している官民共同ファンドにも期待したい。
 日本の技術開発・ものづくりに対するファイナンスメニューの少なさからこの様事態を招いているのかもしれないが、貸し渋りをしている間に、明日の日本の雇用創出の芽が国内から離れてしまうのは大いに心配である。

 
 
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posted by NAY at 20:56| ベンチャー支援